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アイリス
『アイリス』
原題;Iris
(イギリス・アメリカ;2001年)

デイムの称号すら与えられたほどの、英国を代表する有名女流作家、アイリス・マードック。
老境にさしかかった彼女は、執筆のかたわら、講演活動も行い、精力的な活動をしていた。
彼女の夫、ジョンとは、1950年代に、オックスフォードで知り合った。
大学の仲間うちでも、少し弱気なジョンだったが、美しいアイリスに惹かれ、一目惚れしてしまう。
勝気で自由奔放なアイリスは、複数の男性と付き合っていたが、その後、アイリスはジョンと結婚し、小説家として文壇にデビュー。
言葉に拘りを持ち続け、その小説は絶賛を浴びていたが、やがて、老いたアイリスは、物忘れが酷くなり、文字を書くことすら出来なくなって・・・。

実在の作家、アイリス・マードックの夫であり、文芸評論家で作家でもある、ジョン・ベイリーが書いた回想録をもとに作られた映画です。

ジョン・ベイリーを演じた、ジム・ブロードベントが2002年アカデミー賞助演男優賞と、ゴールデン・グローブ賞助演男優賞を受賞。
アイリスを演じた、シュディ・ベンチが英国アカデミー賞主演女優賞を受賞など。
イギリスで最高の名優たちと、最高の映画スタッフの手による佳作です。

老いたアイリス、そして病魔に冒されるアイリスと同時に、若き日の活発なアイリスの姿がジョンの回想とともに語られていきます。
ケイト・ウィンスレットが、奔放でありながらも、聡明で才気溢れる、若き日のアイリスを演じています。

眼鏡をかけ、内気でおっとりとしたジョンと、勝気で美しいアイリス。
そんな二人の愛が深まっていく様子、そして、老いた二人に訪れた悲劇・・・。

あれほど、作家として、言葉に拘りを持ち続けていたアイリスが、その言葉すら理解できなくなってしまう姿は、あまりに残酷です。

老いるとは、どういうことなのか、言葉も分からなくなってしまった妻を、どう愛していけばいいのか。
突然つきつけられた、ジョンの苦しみは、いずれ、私たちも背負うことになるかも知れないもの。

そう思うと、とても、つらく苦しいですが、かと言って、目をそらすことも出来ない。

でも、映画の中に、ずっと存在しているのは、純粋さ。
アイリスは、字も書けなくなってしまったけれど、その様子は、とても無邪気で純粋です。
人を愛するとは、どういうことなのか。

そのことを、考えさせてくれる、美しい映画だと思います。
老夫婦を演じる、二人の名優の素晴らしい演技は、必見です。

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by akiko_mama | 2006-11-15 18:51 | 映画