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U-571
『U-571』
原題;U-571
(2000年・アメリカ)

第二次世界大戦下のヨーロッパ戦線。
アメリカ海軍は、暗号解読のために、ドイツ軍の暗号機「エニグマ」を奪取すべく、北大西洋上で、故障のために停泊中の潜水艦Uボート、U-571への潜入作戦を敢行する。
海兵隊の少佐に率いられ、タイラー大尉以下、乗組員らは、ドイツ軍の兵士に変装して、ボートに乗って、潜水艦に近づき、激しい戦闘の末、潜水艦を制圧し、「エニグマ」の入手に成功した。
だが、任務成功に安堵したのも束の間、事態は急変し・・・。

最初は、あまり見るつもりは無かったのですが、ちょうど、TVをつけるとやっていたので、見てみることに。
ジョン・ボン・ジョヴィが出ているのは知ってましたが、大好きなハーベイ・カイテルまで出てたんかいーっ(><)
ああ、見てよかった・・・。
でも、ハーベイ・カイテルは、いつもの彼とは大違いの外見で、口髭まで生やしたところは、まるで、ワトソン先生か、野口英世(←?)。
でも、字幕で名前が出なかったら、彼だとは、永遠に分からなかったかも~っ((^^;;
ハーベイ・カイテル・ファンとしては、大いに自信を失くしました・・・。

そして、海軍の上官というのは、みんな、白い制服にクルーカットなものだから、誰が誰だか、分からないっ。
ジョンを目で追うつもりが・・・きょろきょろと探してる始末(笑)
ああ、また、ボン・ジョヴィ・ファンとしては、自信を失くしました・・・。
でも、ジョンは、やっぱり、長髪がいいよ~(><)

そんな、この映画ですが、マシュー・マコノヒーが主役のタイラー大尉を演じています。
まあ、この人は私的には、どうでもよくて(笑)

潜水艦映画では、お決まりですが、潜水中は周囲が見えない分、海中に響くソナーの音にドキドキさせられ、水圧に吹っ飛ぶネジにドキドキさせられ。
いわゆる「密室」状態なので、どれだけ危険な状況にあるのかは、俳優たちの演技一つにかかってますよね。
冒頭は今ひとつでしたが、途中から、俄然、状況が面白くなってきて、「電車男」をザッピングしたい気持もありつつ、こちらをメインに見ておりました((^^;;

若手俳優が多い中、ハーベイ・カイテルがベテランの渋い軍曹役を演じていて、それがまた、ピリッと決まっています。
オヤジのカッコ良さ爆発。
(TV欄に名前の載っていた、ビル・パクストンよりも、いっぱい出てるんじゃないかー(><))

エンターテイナー映画としては、他の潜水艦映画同様、ドキドキ、ハラハラできて、面白いんじゃないかな。


暗号機エニグマのことや、映画制作裏話などは、こちらの、特集「U-571」に。
http://www.sankei.co.jp/mov/review/2000/u571/

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[続きを読む(ネタバレあり・ジョンのこと)]
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by akiko_mama | 2005-09-16 09:11 | 映画
フロム・ヘル
『フロム・ヘル』
原題;From Hell
(2001年・アメリカ)

19世紀末のヴィクトリア時代。
ロンドンを恐怖に陥れた連続殺人事件があった。
ジャック・ザ・リッパー。
自らを「切り裂きジャック」と名乗る犯人が、ロンドンの下町で、娼婦ばかりを狙った残酷な殺人を続けていた。
スコットランド・ヤードのアバーライン警部は、部下のゴッドレイ巡査部長とともに、その事件を担当することとなり、娼婦たちに聞き込みを行った。
だが、娼婦たちは次々に殺されていく。
まるで、外科手術のような、手捌きによる殺人。
ただのゴロツキが犯人だとは思えなかった。
そして、娼婦たちの生活に関わっていた、ある男の失踪、そして、男とイギリス王家との関係が明らかとなり・・・。

ジョニー・デップ主演の、サスペンス映画です。
実は、ジョニデ好きの私にとって、このアバーライン警部役が、もしかすると、一番好きかも。
あ、『スリーピー・ホロウ』の彼も好きですけどね★
つまり、こういう、時代物の彼が好き、ということなのかも。
でも、ここのジョニデは、さらに退廃的で、とても魅力的なのです。
アヘンに溺れる姿や、アブサンによる幻覚に浸る、自堕落的な部分が何とも良いですねー(><)

そして、アバーライン警部を影で支える、ゴッドレイ巡査部長も、これまた、良いのです。
この二人の関係が、なんというか・・・頼りない警部を、ハラハラしつつ見守る、太っ腹な巡査部長というか。
馬車の中で、あんなに、互いに目と目で語り合わなくても・・・(笑)
ある特別な能力があるゆえに、警部として異例の昇進を認められたアバーライン警部を、そばで、忠実に守ってくれているのが、この、叩き上げのゴッドレイ巡査部長。
そういった、ちょっと危ういジョニデを支えてくれる、信頼出来る存在がいてくれることが、さらに、この映画を面白くしてくれているような気がするのですよね。
そして、ジョニデ・ファンをさらに楽しませてくれるというか(笑)

原作は、イギリスのコミックからだとか。
この二人の活躍を、もっともっと、見たかった気がします~(><)

サスペンスなんだけど、娼婦メアリとの切ないラブストーリーでもあって、そして、すごく悲しい映画。

ただ、切り裂きジャックを主題にした映画ですから、かなり猟奇的で、酷いシーンなどもあるので、そういうのが苦手な方は、遠慮したほうがいいかも。
先日、TVで見たときには、そういった部分が、かなり削られていた気がします。
でも、この映画、まさか、TV放映になるとは思ってなかったですよー((^^;;
絶対、無理なんじゃないかと。


ところで、私がこの映画をDVDで見ることになった、キッカケは、私と同じく、ジョニデ・ファンで、ビクトリア時代のマンガを描いてらっしゃる、もとなおこ先生のエッセイ。
それを読んで、ものすごく面白そう、と思って、DVDを借りてきたら、本当に、とっても好みの映画だったのでした~★

そのエッセイは、こちら。

http://motonaoko.exblog.jp/867969/

もと先生のアバーライン警部のイラストや、映画についてのコメントなど、盛りだくさんなので、楽しめますヨ。
映画を見ていない人へのページと、その先に、ネタバレを含むページとがあります。
私が紹介するよりも、こちらのページを見ていただくほうが、絶対、良いかと思うので((^^;;
もう、この映画のツボが、もと先生と、まったく同じなのです~★

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by akiko_mama | 2005-09-14 19:31 | 映画
NY検事局
『NY検事局』
原題;Night Falls On Manhattan
(1997年・アメリカ)

元警察官で、今は、NY検事局の検事補として働くショーンは、麻薬密売人・ワシントンによる警察官殺害事件を扱うことになり、その法廷での活躍を認められ、晴れて、ショーンは検事局長に選出された。
華々しい出世だったが、ワシントンが法廷で洩らした、警察官の汚職についての疑惑は消えてはいなかった。
内部監察が入り、麻薬密売人から賄賂を得ていた警官が誰だったのか、捜査が始まった。
法廷では、否認された贈収賄容疑だったが、次々と新事実が現われ、正義を求めようとするショーンの前へ影を落としていき・・・。

アンディ・ガルシアが、理想と現実の狭間で苦悩する、若き検事補を熱演。
そして、このオジサン、誰だっけ、と思って、法廷の弁護士役を見ていたら、リチャード・ドレイファスでした((^^;;
最初は、アップが無くて、くちゃくちゃの白髪しか見えなかったのよー。
出番は少ないけど、美味しい役どころを演じてます。

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by akiko_mama | 2005-09-07 20:28 | 映画
THE・少女マンガ! ~成田美名子
『BSこだわり館 THE・少女マンガ! 作者が語る名作の秘密』
CIPHER ~成田美名子~
(NHK-BS2)

やってきました!
今回の3回シリーズで、実は、一番楽しみだった回です。
というのも、かつて、成田美名子先生(以下、敬称略)がメディアに出てきたことって、無かったと思うから。
私も、今回初めて、お顔を拝見しましたが、ああ、こんな方だったんだ~、と思った次第です。
物静かな、とっても可愛らしい方ですよね。(年上の方に失礼ですが((^^;;)
もう、何年も前に、実家に住んでいた頃、同じ市内にあったマンガ専門店で、珍しく、成田さんのサイン会があったことを、あとで知り、行きたかった~(><)と地団駄を踏んだこともありました☆
(今回の番組でも、そのときの写真が出ていましたね。書店名がバックに・・・)

成田さんも、私にとっては、特別なマンガ家さんです。

一番最初に、成田さんのことを知ったのは、友達から『LaLa』本誌を借りて読んだときかな?
その時点では、たぶん、「あいつ」の連載中だったかと。
その後、「エイリアン通り(ストリート)」の連載が始まって、それから、大ファンになっていき、今に至ると。

今回の番組で、入院中だった従姉妹のお見舞いを買うお金が欲しくて、デビュー作となる「一星へどうぞ」を投稿した、というエピソードが紹介されたのには、ビックリでした((^^;;
従姉妹のちあきさんのことは、よく、名前が出てくるので、知っていましたが、まさか、そんな経緯がお二人にあったとは思いもしなくて・・・。

確か、その、「一星へどうぞ」も、私は雑誌で読んだ覚えがあります。
『LaLa』を私に教えてくれた友達が、昔の本誌を大事に持っている人だったので、借りて読んだんですよね。
もう、それを見て、高校生のデビュー作が、こんなに上手かったのか!とオドロキでした。

そして、「エイリアン通り」連載開始直後ぐらいから、自分でも『LaLa』を買い始め、かなり長い間、買っていましたが、やっぱり、いつも、雑誌を買ってきて、一番楽しみだったのは、成田さんの作品だったし、一番、驚きを与えてくれるのも、成田さんでしたね。
やはり、「エイリアン・・・」は、特別だったと思うんです。
その作品が連載された当時にしては、とても珍しかった、アメリカの生活を細かく描いている点には、毎回、驚かされて、まるで、アメリカを舞台にしたドラマを見ているようでしたもの。
当時、海外の情報なんて、今ほど入ってきてなかったし、海外ドラマも、そんなに放映してなかった頃だったから。
だから、誌面に描かれた何もかも全てが、とっても、カッコ良く、魅力的に見えて。
その上、主人公である、美少年のシャールくんは、いつも、キラキラしていましたし~(笑)

「エイリアン通り」は、アメリカへの憧れと、個性溢れるキャラクターたちの生き生きとした活躍が、ぎっしりと詰まったマンガだったと思うのです。

カレンダーも毎年、買ってました~。
成田さんのカラーは、とても綺麗で、服や雑貨の細かい部分まで細部に渡って、丁寧に、そしてリアルに描かれていて。
カラー原稿一枚をとっても、毎回、成田さんが描かれるものには驚かされてましたね。

それだけの驚きを、毎月、『LaLa』誌上でもらっていた「エイリアン通り」だったので、これは、それを読んでいた年齢にも関係しているのでしょうが、私にとっては、むしろ、「CIPHER」よりも、「エイリアン通り」のほうが、印象が鮮明で、強かったりします。
受けた影響も大きかった気が。
ある意味、カルチャーショックを毎回、受け続け、刺激を与えられていたマンガでしたから。

次に『LaLa』誌上で連載となった「CIPHER」でも、毎回、楽しませてもらってましたが、その「楽しみ」が、「エイリアン・・・」とは、違ってきていたかな?

番組内でも成田さんが語っていましたが、作品のテーマが、夢のような世界を描いていた「エイリアン通り」とは、明らかに違ってきてましたもんね。
アメリカン・ライフを描いてはいるんだけど、そこに描かれているのは、少女たちの憧れを具現化したキラキラしいものじゃなく、地に足をつけた人間の、つらい過去を抱えながらも、生きていこうとする姿でしたから。
生活習慣や言葉が違っても、シヴァもサイファも、私たちと同じ気持ちを持っている人間なんだ、悩みもすれば、苦しむこともある、ということが前面に押し出されていた気がします。

その後、成田さんが描いていくマンガの、一本のゆるぎない芯が、ここで確立されたというか。
主人公たちが、いろんな人と出会い、さまざまに人と関わっていくことで、成長していく青春模様を、その舞台がアメリカや日本、どこになろうとも、ずっと、描き続けていますよね。
主人公たちは、いずれも等身大だし、つらいことがあっても、諦めない。
その様子がとても真っ直ぐに描かれていて。
私にとって、青春という時代が遠くなった今でも、やはり、成田さんのマンガを読むことで、その時代特有の熱さを思い出すというか。
愚直なまでに、ストレートな直球で迫ってくる物語が、胸に、ぐっと熱いものを感じさせてくれる。
成田さんは、正攻法という言葉が似合いそうなほど、どの作品でも、友情とか、勇気とか、優しさとか、そんなありふれた感情を真っ直ぐに捉えて描いていける作家さんだと思うのです。


ところで、成田さんといえば、いろいろな趣味(ハマってること)について、いつも、単行本に、いっぱい描かれてますよね★
昔は、M・ジャクソンや、トンプソン・ツインズ(私も成田さんの影響で、ハマりましたよ!)、ブラック・ミュージック、それから、アメリカのNBAを経て、今は、お能と。
今まで、御本人のお写真も見たことがなかった成田さんでしたが、そうやって、今は、何に関心があって、何にどっぷりハマってるかを、詳細に書き続けてくれる方でしたから、そういう点でも親近感があったというか。
偉いマンガ家さん、というよりも、年上のお姉さんみたいなカンジ。
そして、いつも、時代を先取りされていて。
そういう点で、ある意味、ファッション・リーダーじゃないですが、成田さんのハマっていることに、いつしか、読者も、引きずられるように、ハマっていくんですよね~(笑)
作品内で、その趣味が生かされている(?)からかも知れませんが★
今は、お能にどっぷりの成田さんですから、「花よりも花の如く」を読むことで、私を含めた読者もまた、成田さんの御趣味であるお能に、知らぬ間に、通じていくという(笑)
「私についてきて~」と成田さんが旗を振って、みんなの前を歩いていく、みたいなカンジですかね?
そして、後をついていった私たちが、へえー、ほおー、と言いながら、いろんな場所を見せてもらう、というか。
そんな身近な存在にも感じてしまう作家さんって、成田さんしかいないなあ、と思うのですよ。


そういえば、話はまったく変わりますが、「エイリアン通り」のシャールくんの本名、「シャール・イダニス・モルラロール」が、C・L・ムーアというSF作家の、『大宇宙の魔女』、『暗黒界の妖精』、『異次元の女王』という、ノースウェスト・スミスシリーズに出てくる神様の名前というのは、今のファンの方などは御存知なのかな?
CLムーアの本自体、今は絶版ですもんね~((^^;;
これは、80年代前半に、一部のファンの間では、かなり人気のあったSFなのです★
私が、「エイリアン通り」を読む前に、このNW・スミスのシリーズを買っていたのは・・・表紙が松本零士で、挿絵に描かれた、主人公のNW・スミスが、もろ、キャプテン・ハーロックだったから(爆)
いや、そういう理由で、ハーロックのファンには、結構、知られた作品だったのですよ~。
NW・スミスの相棒である、ヤロールが、信仰している神様の名前として、よく、作中で呟かれていたのが、「シャール・・・」だったのです。

そして、このヤロールが、シャールくんのモデルになったとか、ならないとか★
もちろん、松本零士の挿絵では、全然、違うんですけども。
でも、文中の描写では、金髪の綺麗な青年で(でも、異星人だから、耳は尖ってたと思う・・・(笑))。
ちょっと意地っぱりなところとか、シャールくんに似てるかな・・・?
まあ、そういう「エイリアン通り」関係のことが無くても、このNWスミス・シリーズは、幻想的な異世界を描いた、素晴らしいSFで、松本零士の描く女性も、見事にマッチしていた作品でした。
実家に置いてあるので、また読みたくなってしまいました★


何だか、いろいろと、取りとめもなく書いてしまいましたが((^^;;
それだけ、成田さんには、個人的な思い入れがあるということなのですよね~★
まだまだ、いっぱい、書き足りないことがあると思うもん(笑)

今回、番組を見て、今まで、作品やコメントを通じてしか知らなかった成田さんの姿を見て、また、さらに、成田美名子という作家が好きになったというか。
また、新しい視点で、「エイリアン通り」とか「CIPHER」を読み返してみたいなと思いました。


現在、「メロディ」に連載中の『花よりも花の如く』については、本の森の冒険に、単行本の紹介コメントを書いたりしてます。
これからも、成田さんの作品は、ずっと読み続けていきたいし、そこで描かれる世界に、どっぷりとハマっていきたいなとも思うのです★


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by akiko_mama | 2005-09-03 13:03 | TV
THE・少女マンガ! ~水野英子
『BSこだわり館 THE・少女マンガ! 作者が語る名作の秘密』
星のたてごと ~水野英子~
(NHK-BS2)

以前、『BSマンガ夜話』に「星のたてごと」が取り上げられたときにも、思ったことですが、このマンガは、少女マンガの第一歩を決定づけた、記念すべきマンガなんだなあ、と。
(ちなみに、その晩の『マンガ夜話』では、なんと、FAXが3枚しか来なくて、うち一枚は私の絵でしたが・・・)
でも、昔の私には、そんな意識は全く無くて、何も知らないまま、幼少の頃、この「星のたてごと」(一番初期の朝日ソノラマ版)を買ってもらっていたんですよね。
それが、実は私が生まれる、ずっと前に書かれたマンガだったことも知らずに。

「星のたてごと」は、私にとっても、初めて買った少女マンガのうちの一つだったんじゃないかな?
それまでは、アニメを見て、「海のトリトン」を買ってもらったぐらいだったから。(←でも、これは、アニメとは全く違う展開の、大人向けのマンガだったんですが(><) だって、トリトンがお父さんになって、ピピとの間に7匹の子供が生まれて、最終巻では、その子供のうちの1匹が主人公になっちゃうんだもん~っ)
いや、まあ、トリトンは、この際、どうでもよくて((^^;;

この番組の中のインタビューで、里中満智子先生や、竹宮恵子先生が、まだ小学生の頃に、この「星のたてごと」を読んで、とても影響を受けたという話を聞いて、ますます、すごいマンガだったんだ、と改めて思った次第です。
もちろん、水野先生が、あの「トキワ荘」に唯一、女性のマンガ家として住んでいた方、という点だけでも、驚くべきことではありますが★

絵を描くのは、小さい時から好きだったらしく(4歳のときには、ウルトラマンを描いてた)、ちょうど、「ベルばら」ブームの頃、当時、小学四年生くらいだった私も、その華麗な世界を真似て、綺麗なドレスのお姫様の絵を、いっぱい描いたりしていたのは覚えているのですが、「星のたてごと」を読んだのは、まだ、小学校低学年だったので、その絵を真似て描いたことは一度も無かったと思うんですよね。
だから、『マンガ夜話』用にFAXを描いて送るときも、はて、いったい、誰を描けばいいんだろうと思って(笑)
リンダとか、ユリウスは、私にとっては、真似して描く、というキャラじゃなかったし・・・。
それで、登場人物の中でも、昔から大好きだった、リンダのお父様、伯爵さまを初めて描いて送ったという・・・。
地味な選択だったなと、あとで思いましたが(笑)
だって、昔、このマンガを読んでいたときも、ユリウスにときめいたりは、全然しなかったんだもん~((^^;;
むしろ、一番、ときめいて、好きだったのは、実は、リンダのために、怪我をして囚われ、鞭打たれてしまうお父様、シャロット伯爵だったのでした・・・。
そうか、この頃から、私のオヤジスキーが芽生えていたのね!
(小学校低学年の頃からの、肝いりだったか)
次に好きだったのは、ユリウスの義兄だったかな?
うーん、やはり、王道には行かないなあ・・・((^^;;

でも、私の中では、今、改めて考えてみると、「星のたてごと」からは、絵よりも、むしろ、その壮大なストーリーに、大きな影響を受けたかな、と思うのです。
もちろん、絵も、スクリーン・トーンをほとんど使用しない、シンプルな線なのに、ゴージャスで、古代の歴史ロマンスという世界がとても素晴らしく、描かれているマンガなのですが。

竪琴を奏でる、旅の吟遊詩人・ユリウスと、伯爵の娘、リンダとの恋。
でも、彼は、実は、敵対する隣国の人間であり、さらに、時をさかのぼれば、神の娘であったリンダが、傷つき、死の国へ赴こうとしていた前世でのユリウスに恋したことから、始まっていた。
そして、父神の怒りに触れて、地上に落とされたリンダには、ある使命が課せられていて・・・。

黄金の指輪を巡る、壮大なロマンス。
国を操ろうとする大人の思惑により、何度も引き裂かれてしまう二人の恋人の運命と、二転三転していく物語が含有する、圧倒的なスケールの大きさ。

この、とても奥深いストーリーが、まだ、「少女マンガ」というものが、生まれてまもない、1960年という時代に発表されたということが、後の少女マンガ界を担う世代に大きな影響を与え、「少女マンガ」の枠を大きく広げたというのも、頷けることです。
むしろ、それまでの「少女マンガ」とは一線を画した、このマンガが彗星のごとく登場したということ自体、奇跡のような気がしますが。

その記念すべき不朽の名作といわれる作品を、何も知らなかったとはいえ、幼少の頃に読んでいて、それが、幼かった頃の自分に大きな影響を与えて、今でも、とても深い場所で息づいているというのは、嬉しいことです。
やはり、私にとっては特別な作品というか、今も、あの絵を見ると、他の作品にはない、ときめきを感じてしますもんね(><)
小さいときには、このストーリーに似たお話を勝手に作って、よく、一人でお人形遊びもしていましたし☆ そうやって、何度も、このお話を自分なりになぞって、無意識に反芻していたんでしょうね~。

そして、「星のたてごと」掲載から、45年が経った今。
65歳になられた水野先生は、今も、まだ、丸ペンを握って、ケント紙に綺麗なイラストを描かれていました。
65歳という年齢で、マンガを描いてらっしゃる女性って、他にいるでしょうか!
そのお年でも、全く、絵柄は変わっていなくて、今も、昔と変わりなく、繊細で、華麗なロマンスに彩られた絵を描いてらっしゃって、本当に驚きでした。
まるで、時間が止まってしまったかのような。
普通、マンガ家って、絵がどんどん変わっていくものなんですよね。
慣れからか、ベテランにもなると、大まかな、崩れた絵になってしまうというか。
でも、水野先生は、二十年ほど前の絵柄と、全く変わってない。

ただ、今の出版業界では、水野先生のマンガを掲載しようという雑誌は、残念ながら無く、連載途中で掲載誌が廃刊となった『ルードヴィヒ二世』も、2巻で刊行が止まったままだとか。
そんな状況の中で、水野先生は、どこかに掲載される予定もないまま、今も、イラストやマンガを、マイペースで描き続けてらっしゃるそうです。
この番組で、それを知り、この方は、マンガ家というよりも、芸術家なんだなあ、と思いました。
自分が描きたいもの、つまり、夢やロマンスに満ちた世界を永遠に描き続ける人なんだ、と。

出版形態も、さまざまに変容しつつある今日、少女マンガの原点とも言うべき、水野先生の作品を、雑誌掲載でなくとも、何らかの形で、もっと読んでみたいって人は、私のほかにもいるんじゃないかな、と思うのですが。
(先生の、ほとんどの作品が、現在は入手不可能か、絶版状態なので)
これだけ描ける人を、このまま、放っておくのは、不遜ながら、もったいないと思うし、大きな損失なんじゃないかと思うのです。
数十年前とは違い、マンガは細分化され、もう、子供のものだけじゃなく、大人に向けて描かれたマンガも、ちゃんと成立している時代です。
「星のたてごと」を読んで育った世代、そして、そのマンガを知らない世代にも、もっと、水野先生の活躍を見てもらえればいいのにな、と思いました。

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by akiko_mama | 2005-09-02 09:48 | TV