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プライドと偏見
『プライドと偏見』
原題;Pride&Prejudice
(2005年・イギリス)

18世紀末のイギリス。
田舎に住む中産階級のベネット家では、5人の若い娘たちの結婚相手を探そうと、母親が焦っていた。
そんな中、近所に、富豪のビングリー氏が引っ越してくる。
ベネット家の長女・ジェーンは、ビングリーと相思相愛になるが、活発な次女のエリザベスは、ビングリーの友人であるダーシーの愛想の無さとプライドの高さを嫌い、初対面のときから、気に入らなかった。
だが、嫌っていながらも、どこか、彼のことが気になっていて・・・。

ジェーン・オースティン原作の『高慢と偏見』の映画化作品です。
キーラ・ナイトレイが、勝気な次女・エリザベスを、とても魅力的に演じています。

最初のほうは、男女が人前で手を繋ぐことも出来なかった、当時の恋愛の奥深さに、じれったくなってしまうほどですが、それに慣れると、逆に、制約のある中で、互いの感情をどう表現していくのか、という点に、ドキドキさせられます。
女性が一人では自立できなかった時代。
唯一、結婚という手段で、男性に頼らなければ、多くの女性が生きてはいけなかった時代。

そんな当時の、さまざまな女性の恋愛の様子が描かれていて、古典と言われる原作からは、この現代にも通じる、女性の姿を感じ取ることが出来ます。

結婚とは何なのか、どういう男性が本当の愛を知っているのか。

古典の映画化とはいえ、決して古臭くもなく、瑞々しくも美しい映画だと思います。

特に、イギリス大好きの私には、作品の舞台として出てくる、実際の多くの城やマナーハウスが、これまた、とても魅力的で。
以前、イギリスをドライブ旅行したとき、ロングリート城も、行きたかったけど、行けなかったんですよね(><)
レンタルDVDでも、特典映像として、それらの歴史的建造物の紹介が収められていて、美しい英国の風景を堪能できます。

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by akiko_mama | 2006-11-25 12:26 | 映画
英雄の条件
『英雄の条件』
原題; Rules of Engagement
(アメリカ・2000年)

ベトナム戦争さなか、ホッジスは戦地で敵に襲撃を受け、窮地に陥る。
重傷を負ったホッジスの命を救ったのは、チルダーズだった。

ホッジスは、その戦闘での傷がもとで、前線を離れたが、チルダーズは現役の軍人として、第一線で活躍していた。
二人は、その後も交友を深め、28年後、ホッジスが引退を決意したときも、チルダーズは引退祝いに駆けつけた。

そんなとき、チルダーズに中東での任務を命じられる。
デモ隊に囲まれた大使館から大使一家を救出する、という命令だったが、それは、上層部が思っているほど、簡単な任務ではなかった。
激しい攻撃を受け、部下を失ったチルダーズは、デモ隊へ向けて発砲するよう、命じる。

チルダーズの命令により、一般市民に多くの死者を出すことになり、アメリカでは大きな非難を受ける。
アメリカ政府も、外交問題になるのを恐れ、チルダーズ個人に、その責任を負わせようと目論んでいた。

部下の命を守るために取った、その行動が問題となり、チルダーズは殺人罪で軍事裁判にかけられることになる。
誰一人、味方のいない、不利な証拠しかない状況で、チルダーズは、旧友、ホッジスに弁護を依頼するが・・・。

戦争という状況下における殺人とは?
深刻なテーマを、軍事裁判を通じて描いた、スリリングな映画です。

ホッジスを演じるのは、トミー・リー・ジョーンズ。
そして、チルダーズを演じるのは、サミュエル・L・ジャクソン。

二人とも演技派でありながら、どこか、飄々としたイメージがあるせいか、深刻な問題を扱って、重くなりがちな映画でありながらも、二人のオヤジの間の熱い友情が、とてもイイ感じです。

監督は、『エクソシスト』や『フレンチ・コネクション』の名匠ウィリアム・フリードキン。
重厚な作りの映画になっています。

ここで扱われている問題も、今もまだ、軍事大国アメリカが抱え続けているもの。
自分の命、部下の命を守ることは大事だ。
だが、そのために、他の人間の命を奪うことは、正しいのか?
これは、そんな、永遠の問題提起でもあると思います。


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by akiko_mama | 2006-11-15 19:24 | 映画
アイリス
『アイリス』
原題;Iris
(イギリス・アメリカ;2001年)

デイムの称号すら与えられたほどの、英国を代表する有名女流作家、アイリス・マードック。
老境にさしかかった彼女は、執筆のかたわら、講演活動も行い、精力的な活動をしていた。
彼女の夫、ジョンとは、1950年代に、オックスフォードで知り合った。
大学の仲間うちでも、少し弱気なジョンだったが、美しいアイリスに惹かれ、一目惚れしてしまう。
勝気で自由奔放なアイリスは、複数の男性と付き合っていたが、その後、アイリスはジョンと結婚し、小説家として文壇にデビュー。
言葉に拘りを持ち続け、その小説は絶賛を浴びていたが、やがて、老いたアイリスは、物忘れが酷くなり、文字を書くことすら出来なくなって・・・。

実在の作家、アイリス・マードックの夫であり、文芸評論家で作家でもある、ジョン・ベイリーが書いた回想録をもとに作られた映画です。

ジョン・ベイリーを演じた、ジム・ブロードベントが2002年アカデミー賞助演男優賞と、ゴールデン・グローブ賞助演男優賞を受賞。
アイリスを演じた、シュディ・ベンチが英国アカデミー賞主演女優賞を受賞など。
イギリスで最高の名優たちと、最高の映画スタッフの手による佳作です。

老いたアイリス、そして病魔に冒されるアイリスと同時に、若き日の活発なアイリスの姿がジョンの回想とともに語られていきます。
ケイト・ウィンスレットが、奔放でありながらも、聡明で才気溢れる、若き日のアイリスを演じています。

眼鏡をかけ、内気でおっとりとしたジョンと、勝気で美しいアイリス。
そんな二人の愛が深まっていく様子、そして、老いた二人に訪れた悲劇・・・。

あれほど、作家として、言葉に拘りを持ち続けていたアイリスが、その言葉すら理解できなくなってしまう姿は、あまりに残酷です。

老いるとは、どういうことなのか、言葉も分からなくなってしまった妻を、どう愛していけばいいのか。
突然つきつけられた、ジョンの苦しみは、いずれ、私たちも背負うことになるかも知れないもの。

そう思うと、とても、つらく苦しいですが、かと言って、目をそらすことも出来ない。

でも、映画の中に、ずっと存在しているのは、純粋さ。
アイリスは、字も書けなくなってしまったけれど、その様子は、とても無邪気で純粋です。
人を愛するとは、どういうことなのか。

そのことを、考えさせてくれる、美しい映画だと思います。
老夫婦を演じる、二人の名優の素晴らしい演技は、必見です。

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by akiko_mama | 2006-11-15 18:51 | 映画