レインメーカー
2005年 01月 24日
『レインメーカー』
原題;The Rainmaker (1997年・アメリカ) ロー・スクールを卒業したてのルーディー(マット・デイモン)は、何のコネもないため、なかなか、弁護士の仕事につくことが出来なかったが、やっと、悪徳弁護士事務所として名高いブルーザー・ストーン(ミッキー・ローク)に雇われることになる。 だが、そこでは、自分の仕事は自分で取って来い、という主義で、ルーディは、取り合えず、ロー・スクールの実習で扱った二件の案件の調査に乗り出すことになる。 司法試験に受かったばかりで、裁判も初めての体験となるルーディは、白血病に冒された青年のため、低所得者には保険料を支払おうとしない、保険会社相手の訴訟を扱うことに。 だが、大企業である保険会社が雇った弁護士団は、狡猾な手を使い、裁判に慣れないルーディを妨害しようとして・・・? 原作はジョン・グリシャムの『原告側弁護人』。 そして、フランシス・フォード・コッポラが、脚本・監督・総指揮を務めた映画です。 映画全体には、いつものコッポラらしさは陰を潜めているように見えます。 とてもオーソドックスな撮り方をしているというか。 でも、さすがコッポラ。 出てくる俳優陣が、みんな、しっかりとしていて、スゴイ。 脇を固めた俳優の中でも、ダニー・デビートが、秀逸。 ちょこまかと動き回る(笑)彼が、とても生き生きと描かれていることで、ともすれば、暗くなりがちの映画に救いを与えているというか。 真っ直ぐな正義感を持つ若手弁護士ルーディを演じる、マット・デイモンは、もう、ぴったりとハマっていて、清清しいほどなのですが、彼を支える、元・保険会社員という、相棒デックを、ダニー・デビートが演じているからこそ、この映画が格段に面白くなっている気がします。 実際、大企業を相手に訴訟を行うというストーリーとしては、直球すぎるほどで。 でも、裁判モノはえてして、冗長になりすぎなところを、コンパクトに、うまくまとめてあると思います。 それも、脚本を書いたコッポラ監督の手腕と言えるかも。 青春映画にも通じる、爽やかさと熱さ、そして、誰もが若い頃に経験する、ほろ苦さ。 それらを、ちゃんと味わうことの出来る正統派の映画ですね。
by akiko_mama
| 2005-01-24 09:54
| 映画
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