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映画の感想日記

by akiko_mama
理想の結婚
『理想の結婚』
原題;An Ideal Husband
(1999年・イギリス)

19世紀末のロンドン。
ゴシップや華やかな社交界で、気ままな独身貴族として浮名を流しているアーサーは、友人で議員のロバートの妹メイベルが気になりつつも、結婚という堅苦しいものには全く興味がありません。
そんな中、オーストリア社交界から、ロンドンに戻ってきた、チーヴリー夫人が、官僚時代のロバートの過去の秘密を入手し、自分が投資している運河建設計画を支持するという声明を議会で発言するよう、脅してきます。
愛する妻、ガートルードに対しては、理想の夫でいたいのに、この過去を知られては・・・。
窮地に立たされるロバート。
そして、ひょんなことから、チーヴリー夫人による脅しのことを知ったアーサーは、友人ロバートを救うために、何とかしたいと行動するのですが・・・。

原作はオスカー・ワイルドの戯曲、『理想の夫』。
独身貴族のアーサーをルパート・エヴェレット、チーヴリー夫人をジュリアン・ムーア、ロバートの妻ガートルードをケイト・ブランシェットが演じています。
ワイルドの原作ということで、それを、この豪華な俳優陣がどんな風に演じているのだろうと思って、見てみたのですが。
もっと皮肉っぽい台詞や展開なのかなと、思いきや、実際は、ロマンティック・シチュエーション・コメディでした★
後半は三谷幸喜かと思うほど(笑)
元が戯曲なだけあって、台詞回しなどは、舞台っぽいのですが、とにかく、予想外に楽しめた上質の映画でした。

何といっても、気取っているアーサーの言動が、いかにも独身貴族然としていて、それが、とってもカッコ良くて美しいのですが、その伊達男ぶりが、どこかコミカルで笑いをさそうのです★
タキシードの胸にさす花に、いちいち、こだわっているところとか(←男だろ?!)、自分なりの美学を語るところとか。
これは二枚目なのに、コメディを演じることも出来るルパート・エヴェレットの演技力あってのものですね。
このルパート・エヴェレット。
イギリスでは舞台にも立っているというウワサは聞いていたのですが、私が彼を見たのは、『アナザー・カントリー』以来でした。
その映画では、パブリック・スクールの優等生、ガイ役を演じていた彼でしたが(同映画で彼を共産主義に引き込むジャド役が、今は『アレキサンダー』や『ブリジット・ジョーンズの日記』のコリン・ファースだったとは)、久々に見たルパート・エヴェレットは、大人のナイスガイに成長していて、ビックリでした。
昔から長身でしたが、あんなにカッコ良くなっていたとは!
役柄的に、いかしたイギリス独身貴族となれば、ヒュー・グラントかなあ、と思いがちですが、ルパート・エヴェレットのほうが、貴族的で少し放埓な部分もあったりして、もう、ピッタリでした。
このアーサー役を見るだけでも、一見の価値アリですよ(><)

ジュリアン・ムーア演じる、イジワルなチーヴリー夫人も堂に入っていて。
綺麗なのに、いけすかないとは、こういうことかと(笑)
悪女ジュリアン・ムーアに対抗して、良妻のケイト・ブランシェットの演技も見応えありです。
コメディをキュートに演じています。

とにかく、社交界の女性たちの綺麗な衣装、そして、ルパート・エヴェレットの美男ぶり(他の男性はオジサンが多くて、綺麗さには縁もゆかりもありませんが)が、とっても目の保養になる映画でした。
俳優陣の配役も、文句ナシ。
女性には、映画を見ている間、美しい世界にうっとりできる、オススメの映画ですよ★

息子アーサーに早く結婚して欲しがっている父親が出てきたり、独身貴族の華やかな生活といい、個人的には、私の大好きな波津彬子さんの英国を舞台にしたマンガと、とっても共通している部分があって、ああ、当時の社交界って、こんなカンジだったんだー、と改めて思ったのでした★

理想の結婚_a0019299_915419.jpg
by akiko_mama | 2005-03-30 09:01 | 映画